約 3,882,728 件
https://w.atwiki.jp/hosyoku/pages/97.html
とある夜の町 一人の制服姿をした中学3年の女の子が塾の帰りで人気のない所を歩いていた だがその後ろから怪しい影が忍び寄っていた 「むふふ……あの女子中学生なかなかいい体してるなぁ……じゅるり」 その正体はその辺にいそうな仕事帰りの中年の男だった 端から見ればただのストーカーに見える……が 次の瞬間男は人間とは思えない速度で女の子に接近した そして…… 「いっただきまぁす!」 バクリ 男は何と口を人が一人入るほど大きく開けて女の子を丸飲みした 「きゃあ!!」 女の子は勿論突然の出来事に驚いていた 「むふふ……ついに…ついに生の女子中学生を手に入れたぞ! だがこの姿じゃ落ち着かんな……ここは人がいないし元の姿に戻るとしよう」 すると男の肌の色は緑っぽく変化し、目の色も赤へと変化した さらに体も膨れ上がるように一気に巨大化し 身につけていた服は一瞬で破れてしまった 「いやあぁぁぁ!ここから出してぇ!」 女の子は口の中で必死にもがくが、余計に化け物を興奮させるだけであった 「ハァハァ……女子中学生の味が舌から伝わってくる… これからこの子を……もう我慢できない!早く食べちゃおう!」 すると化け物は舌を女の子のスカートの中に入れて太股やパンツを欲望のままに舐めまくった 「ひゃあ!や…やめ……んっ!」 「ベロベロ…クチャクチャ………美味しい…… 今まで人間の女の子は美味しそうだなぁと見ているだけだったが いざ食べてみると想像以上に美味いな…… しかも長年夢見てきた女子中学生を食べれるとは……ハァハァハァハァ!」 そして化け物は口をもぐもぐし始めた どうやら噛んでいるみたいだ 「きゃあぁ!い…痛い……やめてえぇぇぇ!」 「ハァハァ……柔らかくて美味しい………!!」 ゴクリ 興奮した化け物はついに女の子を飲み込んでしまった 化け物は女の子を収めて膨れた自分の腹を撫でていやらしい顔をしていた 「むふふふ……これから女子中学生は消化されて俺の一部に…… 夜なら今みたいに簡単に襲えるから……これから晩飯は人間の女の子を食べるとしようハァハァ」 そして化け物は闇の中へと消えていった この日以来毎晩若い女性が一人また一人と 行方不明となっていく奇妙な事件が多発したのは言うまでもない 完 名前 コメント すべてのコメントを見る
https://w.atwiki.jp/indexorichara/pages/1856.html
~~side S~~ XZ年四月二十七日:戦闘訓練室 ―――朝――― ・・・ビーッ!これより、「訓練プログラム123」を開始します。 対象者「四方 視歩」は、これより不特定位置に出現するターゲット30体を、 それぞれ、出現後3秒以内に破壊してください。 なお、今回のプログラムではターゲットを直接攻撃で破壊することを条件とします。 当プログラムでは、正確な判断能力と反応速度、そして戦闘スピードを維持する持久力が 要求されます。・・・では、健闘を。 四方「・・・(やれやれ。こんな訓練に何の意味があるのやら。ま、面倒なだけなんだけど。)」 ここは研究施設の中にある訓練場である。広さは大体25×25mで天井までは5mと言ったところか。 無駄に広いこの部屋では、主に私の戦闘訓練が行われている。 どうやら学園都市の上部は、私を暗部の戦闘員として育てたいようだ。 『どうせ失敗に終わるのに・・・。人臣も無駄な苦労をするんでしょうねぇ。』 ・・・っ!最近はこの感覚も慣れてきた。理由は未だに分からないが、 私はこれから起こることの一部を最初から『知っている』らしい。 ・・・私には未来予知の能力は無いはずなんだけど。ま、たまにしか起こらないし気にすることでも無いんだけど。 では、開始5秒前。4、3、2、1、プログラムスタート! 四方「(さて、最初のターゲットは・・・。後ろね。)」 ガシャンッ!と、硬質な音と共に私の背後10m先に人型のターゲットが現れる。 四方「ふっ!」 体を捻りつつ背後に向けて裏拳を放つ動作を始める。もちろん、この位置からでは到底届かないが。 だが、10mの距離など私にとって無いも当然。ターゲットに向けて1ステップ、その一瞬で10mの間合いは既に0になっていた。 なんてことはない、タネを明かせば単純なこと。 私の力は「風を生み出す力」だ。ステップした方向へ背後から強風を起こしただけ、それがこの超スピードの秘密である。 体のどこにどの程度の風をどのように与えればいいのか、それを理解すれば難しい話ではない。 ボッ!と、鈍い音を立てて人型の胴体が消し飛ぶ。 おおよそ裏拳を受けた物体の末路では無いが、これもまた単純。 裏拳を繰り出す腕を暴風で包み込む。鋭い真空波の束となった腕から放たれる一撃は打撃では無く一つの巨大な斬撃。 氷で出来たターゲットは、常人ならば素手で砕けるような代物ではないが、これを受けては何の意味もない。 ・・・最も、素手で殴っても普通に砕けるだけの技術は持っているが。痛いからやらないけど。 四方「まずは1つ!次!」 ガシャ、ガシャンッ!・・・立て続けに次のターゲットが出現する。 それを追いかけ、砕く。切り裂く。吹き飛ばす。この期に及んで動かないターゲットなど的以外の何者でもない。 四方「ほら!次来なさいよ!」 既にその姿は目で捉えられない程に疾く、鋭い。30体のターゲットは次々とその残機を減らしていく。 そして、最後のターゲットが現れる。場所は現在地の正反対の壁際。 四方「これでっ、ラストっ!・・・吹っ飛べ!」 最後の一体だ。意味はないが、今できる最大出力をもって対象を消し飛ばす! ―――極限まで増幅された暴風を纏った体躯は、仇なす全てを消し飛ばし疾走する――― 最後のターゲットは破片すら残さずに消し飛ぶ。ターゲットにたどり着くまでの床をも削り取るというオマケ付きで。 四方「・・・消えろ。」 そして決め台詞。ここは重要である。・・・決まった。 ガァンッ!!という音ともに頭上に衝撃と激痛が。 四方「痛い!・・・って、何故にタライッ!?ここまで真面目な感じだったのに!」 そう言って壁を睨む。すると壁の防壁が開き、研究者用の監視室と訓練室をつなぐガラス窓が現れる。 人臣「馬鹿か、キミは。意味もなく部屋を破壊するんじゃない。直すのは研究員達なんだぞ。」 ・・・こんな風に、私の、「四方視歩」の一日は始まる。 朝っぱらから訓練室での訓練。私は普通の人間の生活を知らないが、多分普通に考えれば結構ハードな朝だろう。 ところでだ・・・。 諸君は、私と人臣のやり取りを微笑ましいものと捉えただろうか。 傍から見れば仲睦まじい関係にでも見えたかもしれない。でもそうじゃない。 ・・・結局、どこまで馴れ合おうと人臣と私は敵同士。出来れば和解したいと思う私の心情ははたして異常か?正常か? きっと異常なのだろう。なにせ人臣は私の命を奪い、心を砕く者だ。 こんな相手ですら恨めない私はきっと、異常なのだ。 ―――和解したいという、この感情すらも。所詮一方通行の思いでしかない。それでもいつか、そう願い続けるのだ――― XZ年四月二十七日:四方専用収容室 ―――昼――― ―――てんぐ‐かぜ 【天狗風】 突然はげしく吹きおろす旋風。つむじかぜ。の事。――― ふむふむ。風を表す言葉にはこんな言葉もあるのね・・・。 なんていうか、確かに知識は付くかもしれないがこの知識が将来役に立つときが来るのだろうか? いや、ないんだろうけど。 四方「しかし・・・。天狗ってのは何のことだろう?・・・天狗、天狗っと。」 索引から天狗の文字を探し、その項目を見つける。 四方「ふーむ。日本に昔から伝わる妖怪ねぇ・・・。妖怪って何かしら?」 また、索引から目当ての項目を見つけるため目を走らせる。 基本的にこの時間は学習のための時間となっているが、ここ最近は自習が主になっている。 前までは基本的な一般常識やら一般教養を授業という形で受けていたのだが、 とりあえず成人するまでに学ぶべき一般の教養はすでに覚えてしまったので、 この部屋に大量に置かれた書物から自分の興味のある事柄について学ぶ、といった形をとっている。 最近は辞書から気になる単語を調べ、その単語から派生してさらに気になる単語を調べる。 これだけで時間がかなり早く過ぎていく。役に立つかどうかは微妙だが。 四方「『疾風怒濤』・・・。激しく風が吹き荒れる様、か。おお、なんか私にピッタリな言葉じゃない。」 こういう名乗り文句もいいかもしれない。しかし、天狗風からよくここまで繋がったものだ。 四方「・・・あれ。もうこんな時間だし。時間つぶしにはいいけど、なんか無駄に人生浪費してるような気がする・・・」 ふとベットに倒れこみ天井を見つめる。 四方「・・・ここに来てから、もうどれだけ経ったんだっけ?」 まだ私は世間的にいって子供もいいところな年齢だ。だが、ここでの研究と訓練と講習の賜物か 私の精神年齢は既に子供のそれでは無くなっていた。 最も、ここまで早く教養を身につけれたのは私に備わっているこの謎の『知識』のせいだろうが。 講習を受けながら、何故か『知っている』事が多々あった事には最初は戸惑ったものだ。困惑していたのは研究員も同じだが。 精神年齢が実際の年齢以上に成長する。これは、傍から見れば喜ばしいことなのだろうが、私の場合どう考えても精神が摩耗した 結果としか思えない。 そんな事を考えるたびに、自分はこのままここにいていいのか?という疑問に突き当たる。 ―――――・・・一度、脱走してみるのもいいかもなぁ。――――― おっと、声には出てないよね。出てたら大変だわー(棒) ふむ、しかし脱走というのはいい考えかもしれない。最近は自分に対して行われる人体実験もエスカレートし、 そろそろ命の危険を感じ始めたところである。 戦闘員みたいな真似もしたくないし、逃走計画・・・考えてようかしら。 ~~side H~~ XZ年四月二十七日:人臣研究室 ―――夜――― 夕陽はほぼその姿を隠し、夜の帳が本格的に降りてくる頃。 この研究室にはそれなりに大きな窓が備え付けられており、外の様子がよくわかる。 もちろん、外からは見えない特別性ではあるが。 椅子に座りコーヒーを嗜みながら今回の実験についての資料に目を走らせる。 しかし幾度となくボクを驚かせてくれる子だ。「四方視歩」という子は。 ・・・最近になって気づいた事なのだが、思考の中で彼女の事を「物」扱いしなくなっていることに気づく。 ボクがここまで執着をもったオモチャは初めてだ。 だからこそ、彼女を戦闘員にするという上の方針は何とか阻止する必要がある。 方法は幾つかあるが、確実性に欠けるものがほとんどだ。 しかし、没案をまとめたこのレポート、誰かに見つけられたらとんでもない事になるな。 まぁ、この部屋に入る奴なんていない訳だけど。 人臣「それに、問題はそれだけじゃあ無い訳だし。今日の実験、アレは何だ・・・?」 そう。今日の「四方視歩」の実験で不可解な現象が起きたのだ。 研究員は気づいていない、些細な現象。しかし、見逃せるものではなかった。 実験の最中に勝手に能力が発動するのはよくあることだが、今日の「アレ」は・・・。 今日彼女が起こした風は・・・一瞬だけ。赤い・・・いや「紅い」色を帯びていたのだ。 最初は被験中に出血した為だと思ったが、どこにも出血した様子は無く、そして。 彼女を拘束していたベルトの一部が、『無くなっていた』のである。 人臣「風に切り裂かれ、切断されたのなら分かる。だが、このベルトは明らかに『消滅』している・・・」 彼女の能力は「風を生み出す」力だ。それがどう作用したとしても『物体の消滅』等という結果は生まれない。 口元が歪む。まだ確証は取れていない。むしろ、ほんの少し可能性が生まれただけと言えるが。 それでも、可能性が生まれただけでも歓喜を感じざるを得ない。やはり彼女は最高のオモチャだ! ・・・今回の件、普通に考えるならば未だ実現されていない「多重能力」を疑う所だろうが、 違う。そうではない。これこそが、ボクが望み続けた「暴走能力」の奥にある一つの「奇跡」なのだ。 いよいよもって彼女を失うわけには行かなくなった。 いや、むしろ彼女が公式に被験者という立場にあること自体が不都合になってきた。 ならば、ボクがとる行動は一つだ。さて、彼女はうまく『脱走』してくれるかな? さあ、楽しくなってきた。この短い人生の中でここまでの期待と高揚を覚えたのは初めてだ。 本当に子供だった頃よりも、今の方がよっぽど子供じみた感情に支配されている。だが今は・・・。 ―――この感情の赴くままに、望むままに、ボクの信じるボクの『真理』を見つけてみせる――― ――――――研究者と被験者。二人の思惑と利害は思わぬ形で一致する。 彼と彼女と、二人を取り巻く世界が、今、動き出そうとしていた―――――― ――――――とある科学の問題修復(チャイルドデバック)0章 2話 終わり―――――
https://w.atwiki.jp/indexorichara/pages/859.html
今流行の焼肉屋『根焼』主催、“ステーキ3キロ10分以内に完食したらボーナスGET!!大会”が開催されるまで後10分。 参加者達は各々指定の席に案内され始める。荒我達は最後の方の参加者だったらしく、案内されるのも最後であった。 「ふぅ、ようやく席に座れるなあ」 「ずっと立ってたからオイラ疲れたでやんす」 「俺達、荒我兄貴を応援する横で焼肉定食食べてますから、頑張って下さい!」 「ここの焼肉定食は旨いぜ。この斬山が保証する」 「本当ですか。あ~、でも私ダイエットを始めようと思っているんですよね~」 「たかだか1食くらい問題ないって、ゆかりっち」 荒我達は店の中に入る。従業員に案内されて指定の席に向かう。とそこで・・・ ドン!! 「あ、ごめんなさい」 「あぁ!?いってーな。どこ見てやがんだよ、ボケが!」 自分達の席に気を取られたのか、葉原が隣の席に座ろうとしていたスカジャンを着た男―菅内破堂―にぶつかってしまったのである。 「ちょっと!!ちゃんと謝ってるじゃない!その言い草は無いんじゃあ」 「あぁ!?この女の連れか、テメェ?連れなら人様に迷惑を掛けねぇようちゃんと見張っとけよ、馬鹿野郎」 「な、何ですって~!」 「緋花ちゃん、もういいって。私が悪いんだし」 焔火と菅内の間に険悪な空気が流れる。そんな時に荒我が首を突っ込む。 「よぉ、たかだがぶつかられたくらいで一々キレてんじゃねぇよ。小せぇ男だなあ」 「・・・何て言った、テメェ」 「荒我・・・」 「肝っ玉の小せぇ男だって言ったんだよ。ビビリか、お前。小心者の典型例じゃねぇか」 「ブッ飛ばされてえのか、テメェ」 「ああ、いいぜ。ステゴロで闘ろうぜ。お前のひん曲がった根性を叩き直してやらぁ」 「おい、拳!」 「荒我さん。駄目ですよ!」 今度は仲裁に入った筈の荒我と菅内が戦闘モードに入ってしまった。慌てて止めようとする斬山と葉原だったが、2人は聞く耳を持たない。 一触即発の空気が店中に流れる。他の参加者も怪訝な目線を向ける。そして・・・ 「二度とそのふざけた口を利かせねえようにしてやらぁ!!」 「上等だ。オラァ!!」 「あの~、いい加減にしてくれないかな~。君達ぃ~」 「「なっ!!?」」 今まさに殴り掛かろうとした荒我と菅内の間に、突如として割り込む1人の男。 その肥満体型からは想像できない速度で2人の首根っこを捕まえる。 「もうすぐ極上のステーキが来るんだよねぇ~。なのに君達が暴れちゃったら、この大会もオジャンになっちゃうんだよねぇ」 「そ、それがどうしたってんだ!んなことより俺はこのリーゼント野郎を」 「ス・テ・ー・キ・を・食・べ・れ・な・く・なっちゃうじゃないかあああああぁぁぁぁぁ!!!!!」 「うおっ!?そ、その白目を俺の顔に近づけるんじゃねぇ!!気色悪いぃぃ!!」 「君もそう思うよねえええええぇぇぇぇぇ!!!リーゼントク~~ン!!!!!」 「ぎゃあああ!!涎を垂らしながら俺にその顔を近付けるんじゃねえぇぇ!!!」 絶叫する荒我と菅内。何せデカイ顔+白目状態+涎を垂らしまくりの男が大声を挙げながらその顔を近付けてくるのである。 如何に強気な2人でも、その気色悪さには耐え切れなかったようだ。 「わ、わかった!!おとなしくする。おとなしくするからその顔をくっ付けてくるなああ!!」 「お、俺も!!冷静になる。冷静になるからいい加減に解放してくれえぇぇ!!」 「・・・・・・ホント?」 「「ホント、ホント」」 「はぁ~、よかった。ちゃんと仲直りしてくれたんだね~。ボク、君達が強面だからちょっと恐かったんだよ~」 「「(いや、俺の方が恐かったよ)」」 心の中でツッコミを入れる荒我と菅内であったが、そんなこととは露知らず、その男は爽やかな笑顔を浮かべながら自分の席に戻って行った。 途端に各席から漏れ出てくる笑い声。さすがに恥ずかしくなった2人は、さっさと自分の席に戻る。 「大丈夫っすか、荒我兄貴?」 「だ、大丈夫だ。ちょっと冷や汗が出まくったけど」 「あの白目男、一体何者でやんすかね」 「さぁな。フードファイターって奴じゃねぇか?食に厳しいっつーか」 「ごめんなさい。私のせいでこんな騒動に」 「ゆかりっちのせいじゃ無いよ。荒我の言う通り、あんなことでキレるあのスカジャン野郎がバカなのよ」 「(あの男・・・何処かで)」 そうこうしている内に、店の奥から今日の目玉である高品質のステーキが出て来た。その香りだけで、食欲が湧き立ってくる。 「うおお!こりゃあ旨そうな肉だなあ」 「美味しそう!あ~ん、早く食べたい~」 荒我と焔火が少々興奮する中、斬山は忠告も兼ねたアドバイスをする。 「もう一度確認しとくが、これは1キロ分だ。まだ2キロ分が別にある。3キロ全部を10分以内で完食できなきゃあ自腹だぞ。わかっているな?」 「ええ、もちろん」 「大丈夫っすよ!」 「あ、オイラ達の焼肉定食も来たでやんす」 「これは旨そうだなあ」 梯達が注文していた焼肉定食もテーブルに運ばれて来た。そして・・・ 「え~、これより“ステーキ3キロ10分以内に完食したらボーナスGET!!大会”を開催しま~す。ルールは事前に説明があった通りでぇす!! 10分以内に完食できれば懸賞金GET!!できなければ自腹!!天国と地獄、その分かれ目は・・・ズバリ貴方達次第でぇす!! では、開始の合図は私と親交が怪しい意味で深く、またこの大会の応援を買って出てくれた駒繋女史にお願いグハッ!!」 「誰が怪しい親交だ、誰が。私はそんな不健康な親交はしていません!!」 「さ~すが、駒繋女史のツッコミはキレッキレで~す・・・」 サングラスを掛けた店長の短い挨拶の後に、ツインテールの少女がツッコミを重ねながら出てくる。いよいよ決戦の火蓋が落とされるのだ。 「皆、余り無茶はせずにね!そして、思いっきり楽しんで賞金ゲットを目指して下さいねー!!では・・・よ~い、スタート!!」 continue・・・?
https://w.atwiki.jp/wiki13_mugen-archive-wiki/pages/25.html
KOF for MUGENアドオン(ノーマル版)by EI氏 ttp //www22.tok2.com/home/EImugen/ Addon_N.part1.rar Addon_N.part2.rar
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/3547.html
前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある科学の超荷電粒子砲(プラズマ・キャノン) 第20話 幻想殺し(8) 8月1日(土) ふあ・・よく寝た。 昨日は午後を丸々オフにしたので、リフレッシュできた。 父が常盤台の入学時に購入したイタリア製の1850年代の「安物」のロッカのバイオリンの 手入れと、明日のソロの練習をする。父は安物と言っていたが、インターネットで相場を 見ると4000万円くらいだったはず。いくらなんでも「安物」は正しくない。 まあ文化遺産級のストラディバリウスなら20億円するものあるそうだから、比較の問題で 安物というだけの話だろう。 まあ常盤台でバイオリンのソロだしね。あんまり露骨に安物はまずいだろう。 4000万ならまあ許容範囲か。それにそのくらいなら粗忽ものに壊されても笑って許せる 範囲だしね。 それにしても出し物の目玉が私のバイオリンのソロね。 正直な話、別に私のバイオリンなんてどうってことないだろう。別に私は音楽家でも なく、客観的見て下手だとは思わないが、所詮は学校教育の範囲を超えない。 レベルで例えればせいぜい3くらいの話だ。高校生の大会に出れる程度の話。 いくらプラズマ操作や電撃が最強であっても、音楽までレベル5なわけが ない。むろん時間をかければ、戦術的価値を有するレベル4クラスには なれるだろうが、どんなに頑張っても世界の最高峰になれるわけがない。 それより私の本職の能力実演でもしたほうがお客様は喜ぶのでは? 実際私にビキニアーマーでも着せて、超能力戦隊物でもやった方がまだ ましじゃないの?と思う。 それこそ、砂鉄剣で装甲車でもぶっ壊して、超電磁砲で戦闘ヘリでも 粉砕し、プラズマブレイドでアタッチメントでも切り裂いたほうが よほど御坂美琴らしいでしょ。 でも ま・いいか お嬢様の御坂美琴も 私を構成する大事なパーツよね。 本当 今日は楽しみだわ・・ さあて今日は上条当麻を接待するのよね。私の庭で。 私は意識を目のまえの白井黒子へ向ける。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「お姉さまおはようございます」 「黒子おはよう」 「さきほどはなにか、お姉さまらしからぬ馬鹿笑いが 聞こえましたが何かありましたか?」 「ふふ・・今日はありのままの私の姿を彼に見せるのよ」 「彼とはあのお姉さまに両手を切断された類人猿ですか?」 「ええ・・でもさ黒子失礼よladyが類人猿なんてちゃんと上条さんといいなさい」 「まあ・・でもお姉さまが認めるだけのものがある・・ということですね」 「ええ・・彼には誰にもない力がある 彼はいまだにその真価に気がついていない。だけど その力はいずれ世界を変える」 「凛々しいことに定評があるお姉さまがここまで惚気るなんて 驚きですわ・・」 「女はね、伴侶たる人物を見つけたら変わるのよ」 「黒子はお姉さまほどの人にケチをつけるつもりは ありませんが、お姉さまの輝かしい経歴にケチがつかないことを祈りますわ」 「ふふ・・まあいいわ。私の能力者を見る目は 確かなつもりよ、彼はレベル0なんかじゃない。ある意味最強の能力者よ」 「それで、今日はあのるい・・失礼上条さんを招待なさったのですね」 「ええ・・でも正直バイオリンソロなんて、自信ないわ」 「ご謙遜を、常盤台でもお姉さまほどバイオリンができる方はいませんわ」 「成績ならね。でも楽譜どおり正確に弾けるだけよ。そんなの最高位の電撃使い なら当たり前じゃない。生体電流を操り正確にプログラムを再現する。 高位能力者(レベルファイブ)ならできて当たり前だわ」 「お姉さま、ご謙遜かもしれませんけど、あんまりなさると、嫌味に聞こえる場合 もありますわよ。」 「ごめん、そんなつもりではないわ。でも気をつけるわ・・」 「お姉さまは、素直でお優しい。そして強い。でも いやだからこそ ねたまれる場合も ある。でも気になさらないでください。黒子にわかっています。 お姉さまは黒子だから心を打ち明ける」 「ええ・・まあいいわ。頼まれ、それを受けた以上 私はちゃんとやり抜く でも本当は能力実演のほうが楽だったわね」 「お姉さま、あんまりまた無自覚に女のコのファンを増やされても、後で お困りになるのでは?ただでさえ常盤台の多くのコの夢は お姉さまに愛されたいのはご存じでしょ」 「本当にそう?話だけじゃないの?」 「お姉さま・・無自覚なのは罪ですわよ」 「まあ・・いいわ。どうせ私は9月で中学生終りだし」 「お姉さま・・確か大学院へ飛び級されるとか?」 「ええ。。それも今日発表するけどね」 「しかしま・・最初から最後まで伝説づくめのお姉さまでしたね」 「伝説?」 「常盤台史上最高点で入学、最初から最後まで全教科満点、 最後は中2の夏休み前に 優等な成績で卒業、いきなり高校・大学を飛ばして大学院。」 「それもそうね。確かに一般教育の枠には入らないわね」 あ・・もうこんな時間ね。 さあ 黒子無駄話は終わり、仕事よ」 私と黒子は、エントランスへ向かい来客を迎える。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 私は一番きてほしい人物の姿を確認し、笑顔で迎える。 (・・・ふふちゃんと開始15分までに来たわね。いいことだわ。) 「当麻君、ありがとう」 「美琴 かわいいよ。メイド服」 「ほめくれてありがとう。ちゃんと来てくれて」 「さすがだな・・常盤台 寮だよな。エントランスといいロビーといい 高級ホテル以上だな」 「そう・・ありがとう じゃ・・ちょっとほかの来客にも挨拶しなきゃないから ちょっとそこで紅茶でも飲んでまっていて」 私は、ぶしつけな来客の舐めるような視線に耐えつつ、来客業務をこなす。 サインを求める客、握手の依頼、撮影をせがむ金髪の大男、それらを若干 ひきつった顔で、なんとかいつもの常盤台スマイルでリーフレットを 渡し案内する。尻を触ろうとする痴漢まがいの男には、軽く生体電流を 操り、直接脳にいい加減にしろとメッセージを送る。 もういいかな。9時だ。 私は当麻に合図を送り、2人で常盤台外部寮を歩き始める。 私は当麻と手をつなぎ、他の寮生に見せつけるように歩く。 本来なら学校で妙な噂が立つのを自重し、「男」と手をつないで歩くなど お嬢さま女子中学生にあるまじき所業だが、今日で退寮だという解放感で 行動が大胆になっている。 当麻は、欧州の宮殿のミニチュアのような寮を物珍し気にじろじろ見て まるで初めての海外旅行の子供のように、案内人にひとつひとつ聞いている。 「当麻君、どう?」 「いや・・格差てやつをしみじみ感じています」 「そう。。そうね。でも・・当麻君はきっとこれが当たり前になるわ」 「へ?」 「当麻君には力がある。 そんじょそこらの男にはない右手の力がね だからきっとこうゆう場所にふさわしい男になると思うわ」 「美琴・・」 「まあ、ゆっくりあせらず現状を変えよう。 あんまり意地がよくない当麻君の守護者を 私は舐めるつもりはない。だけど、日常を変えようと一歩を 踏み出さなければ、何も変わらない。 だからやろう。当麻君は宿題をまず期限内に提出して今までの 不幸を変えた。だから頑張ろう。もちろん私も手伝うわよ」 「美琴・・本当にありがとう」 美琴と当麻は、茶道部で茶を飲んだり、寮生の絵画を見たり、一緒に刺繍を したりして、まるで初々しい恋人のように、腕を組み2人きりの時を過ごした。 寮生は、いつもは女らしいというより凛々しい「御坂様」の変わり切った姿に 驚嘆の目を向け、その恋人らしい上条に好機の目を向けた。 けれど畏怖の対象である御坂美琴に声をかけ、事実を確認できる猛者はいない。 いや・・一人いた。常盤台のもう一人のレベル5 食蜂操折である。 ・・・・・・・・・・ 「御坂さん」 「あら食蜂じゃない、珍しい」 「珍しいじゃないわよ。上条さんだっけ、彼氏なんか作ってさ。 最強のアマゾンらしくもないわよ乙女力全開なんて」 「ふふ・・もう遅いわよ。上条君は私のカ・レ・シなのよ」 「美琴?この人は?」 「ああ当麻君はし・・知らない?こちらは食蜂操折、常盤台のもうひとりのレベル5よ」 「御坂さん、まあ上条さんの話はあとでゆっくり聞くとしてちょっと昼10分くらいいい?」 「わかったわ。商談ね。いいわ」 食蜂は手をふりながら去る 「美琴、食蜂さんとはどうゆう関係?」 「そうね、悪友かな。商売上のね」 「商売?」 「ええ・・そうよ」 「え・・でも美琴はまだ学生でしょ?」 「私と食蜂は投資法人の共同経営者よ」 「はあ?経営者?」 「常盤台では学生やりながら経営者は少なくないわよ」 「お嬢さまてすごいんだな」 「常盤台はそうゆう点は特別ね、授業でも経営学があるくらいだし」 「なんかすごい世界だな」 「ええ親は官界・政界・財界結構なセレブばかりよ あの子は日銀総裁の孫、あの子は前総理の孫、あの子は愛知県に本社のある 自動車メーカの創業家の一族ね」 「へえ・・」 「でもみんな結構ふつうよ、そこらの女子と大差ないわ」 「普通ね。美琴の普通は今ひとつ信用できないな。 美琴は自分はどう思っている?」 「頭脳と能力以外は普通の女のコよ・・とは言えないわね。 でも、気持ちはごく普通よ、笑いたいときは笑う。悲しい時は悲しむ。」 「そうか・・俺への気持ちは?」 「普通に・・いや特別にダイスキよ」 「当麻君は?私の事好き?」 「いうまでもないダイスキだよ。」 「ありがとう。じゃ・・そろそろ12時だから昼食でも食べましょうか? 私は食蜂と会うから先に食べていてね。後で合流するから、席だけ確保 してね。頼むわ」 さあてと・・ 談話室だったわね。 ・・・談話室・・・・ 「食蜂悪いわね。待たせて」 「いい御身分ね。まあいいわ、上条さんをどうするつもり?」 「当麻ね。今は友人以上恋人未満。でも恋人になると思う」 「既成事実力の積み重ねて考え?」 「ええ、言葉には不思議な力がある。互いにスキスキと言い続ければそう 思うようになる。それに私は美少女力は満点だし この魅力に落ちない男はいないわ」 「もう・・ナルシスト力全開はいいわよ。胸もない癖にさ、 で今日の要件は何?」 「私は学園都市を除く世界中に疎まれている。 いづれ私や一方通行の存在を理由に世界が学園都市を攻撃する日がくる」 「なるほど で対策は?」 「欧州を攪乱し分断させる。南欧と北欧の利害を対立させる」 「え?欧州を攪乱・分断?正気?ネタは?」 「ギリシャ、ポルトガル、イタリア、スペイン、アイルランド」 「は?・・何」 「国家ぐるみの粉飾決算よ、しかもバチカンとブラッセルも 関わっている。」 美琴は懐から軍用の改竄不可能な特殊チップを出し、食蜂へ みせびらかす。 「御坂さんまた・・・・不正アクセス力満載ね」 「国民は知る権利がある。それに、投資家は 正しい情報を債務者から得る必要がある。 国民や投資家は債務者から正しい情報を得ることは 当然の権利だわ。」 「青臭いわね。でも正論力はあるわね、 でこれを使ってマスコミ対策しろと?」 「ええ、お願い 」 「空売りは?」 「ユーロ、NYダウ、FT100は先週対策済よ」 「戦争でも起こす気?」 「正しいことを公にしたくらいで壊れる平和なら、 そんなのは平和ではないわ。それに神に仕える聖職者が、バブルで大損するのは 神の御心にそうものなのかしら?」 「まさかバチカンをつぶすつもり?」 「ローマ帝国でさえつぶせなかったバチカンを私がつぶせるわけがない。 でもバチカンへの信頼はどうなるかしらね」 「御坂さん・・あなたは悪女力満載ね。」 「ほめ言葉かしら。でもこれはか弱い女の正当防衛よ」 「そこは笑うとこ?まあいいわ。味付けは任せて」 「食蜂お願い。こんなことは貴女にしか頼めないわ」 「上条さんによろしくね」 私は退出する食蜂の後姿を深々と常盤台流の挨拶で送り出した。 ・・・・・食堂 ブッフェ会場・・・ 「ごめん当麻君待った?」 「美琴か しかしまあうまいね。 アワビ、神戸牛、ホアグラ、キャビア、ウニ、クロマグロ まあすごいわ。・・美琴はいつもこんなの食べているのか?」 美琴は、女の子のせいか、当麻と比べ少量の物を、ゆっくりと食べる。 「ええ・・そんなに珍しくわないわ。そんなに特別メニュではないわよ でも本当喜んでもらえてよかった。」 「だとすると本当にいいのか?俺なんかで?」 「え?」 「美琴は、学園都市でも最上層の才媛、しかも名門常盤台中学でも主席の秀才 親も富裕層で、しかも美少女 そんなお前が俺なんかを彼氏にしていいのか?」 「そうかもしれない。確かに今は当麻君は超荷電粒子砲 御坂美琴の彼氏 でもそのうち、私が上条当麻の彼女の御坂美琴と呼ばれる日が来るわ」 「そうか・・でも結局それはこの右手が彼氏てことか?」 「ふふ最初はそうだったわ。でも今は当麻君のすべてがダイスキ」 「いいのか?」 「他の選択肢はありえないわ 私には当麻君しか見えない 当麻君は私の事 嫌い? いいわ、一歩一歩少しづつ仲良くなりましょ。」 上条当麻は鈍感な男というのは正しくない。 女の発するサインに敢えて気がつかないふりをしてるだけだ。 けれど明確ではっきりした好意を向け続ける女にたいして、いつまでの 鈍感でいられるほど彼は、悪魔でも鈍感でもなく、 度重なる不幸で精神が少々皮肉になり、好意の裏を考える、疑り深い 性格なだけなのだ。 美琴の執拗なダイスキの連呼は、上条の頑くなな心を蕩かしていく。 「美琴・・俺も心の底から美琴を愛している」 美琴はここが勝負時と判断し、言い方をより親密な当麻へ変える。 「ありがとう、当麻 今日は本当付き合ってくれてありがとうね。」 「美琴は宿題の解答集や解説まで作ってくれるし本当すごいよ」 「どういたしまして、当麻ちょっといいかな。聞いて 宿題もできたことだし、湘南でも行こうか?」 「へ? 湘南?」 「ええたまには海でも生きたいなんてね。 天気もいいようだし来週金曜日なんてどうかな?」 「湘南ね。いいよ。でも外出許可は?」 「多分とれるでしょ。私の所長のコネで」 「へえ・・あの所長てスゴイナ」 「そうね。当麻・・もっと2人きりになろう・・海で」 「ふふ。。。本当ありがとう。じゃ・・そろそろ 回りましょう。」 2人は周りの目もはばからず、手をつなぎ、腕を組み、肩を寄せ 歩き始める。まるで、本当の恋人のように振る舞う2人。 打算的な女が、自分のプランのために、初めた恋人の偽装。 だが、2人の心は女の思惑を超え、本当の恋へと昇華を始める。 お互いをダイスキと言い合ううちに、2人は心の底からつながり 始める。そのことにまだ、2人とも気がついていない。 だが、当麻は美琴のリンスの香りに女を感じ、美琴は当麻の汗臭い ワイシャツのにおいに男を感じ、確実に2人は互いを異性として 意識し始める。 そして、美琴は言葉を紬ぎ始める。 「私は当麻のニオイ、呼吸、ウニのような髪、鈍感なところも、女に優しいとこも 馬鹿なことも全部好き。だからもっと近くにいたい。」 「美琴、俺はあんまりうまいことは言えない。でも美琴の底抜けに 優しいところ、強いところ、笑い顔が無性にかわいいとこ、 考え抜いて行動すること、リンスの香り 全部好きだ」 「ありがとう。・・当麻ひとつお願いがあるんだけど?」 「当麻、来週から一緒に住まない?私退寮してマンションへ転居するんだけど、 結構広いから持て余すのよ。 それに女の一人暮らしは危ないし、ね。いい?」 「美琴の頼みならいいよ。だけどさ、退寮?」 「私、常盤台を卒業して、大学院へ進学するのよ」 「へ?飛び級?それも大学院?」 「もう入学試験は合格済みよ」 「美琴は、なんでもできるんだな」 「能力と学業だけよ。あとはふつうよ。ふつう。」 「普通ね・・まあいいわ。ルームシエアね。いいよ」 「うれしいわね。あ・・そろそろ時間ね」 「時間ね。・・そうかバイオリン・ソロか?」 「ええ・・出し物よ」 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 美琴は柄にもなく高揚し、かなり緊張している。 彼を彼氏と少しづつ意識し、女になりつつある 楽器を楽譜どおり操作する単純作業が結構な負担に感じる。 そもそも美琴にとっては、今回のバイオリンソロはかなり どうでもイイ話だった。 美琴にとって、音楽の授業は、音の三要素を表現した楽譜に記載された 楽曲を楽器と声で正確に再現する作業にしかすぎない。 音の三要素とは、「大きさ」、「高さ」、「音色」であり それぞれ、DB(デシベル)、Hz(ヘルツ)、倍音(周波数成分) で表現される。美琴は楽譜を数字にすべて換算し、0と1の組み合わせで理解 する。電子操作系の能力開発と変わらない、簡単な作業にしかすぎない。 所詮学校教育の音楽、芸術性や音楽性はもとめられていない。 単なる模倣、単なる楽譜をなぞる作業。 芸術性のかけらのない、pcの打ち込みみたいな作業。 だけど、彼に少しでもカッコイイ姿を見せたいという、つまらない 乙女心が冷静な演算を妨害する。 でも、彼の顔を見る。私の姿を期待と不安がいり混じった まなざしで凝視する彼を見て、心が定まる。 ・・想いを感じて、それを乗り越えてさらに頑張る。 私は、目をつぶり背筋を伸ばし、深呼吸をして体制を立て直す。 よし・・まあいい。少々間違ってもいい。 今はこの思いをかれに伝えよう。ありのままの自分を伝えよう。 覚悟が決まる。動悸、足の震えも収まり、やる気に満ち溢れてくる。 緊張はしているが、ここちよい緊張感に包まれる。 私はあらかじめ、予定していたクラシック2曲と、J-POP1曲、最後に Only my Rail gunを演奏する。 静寂につつまれていた観客が、スタンディングオベイションを始める。 単なる模倣、単なる学校教育ではない何かが観客の心を 掴んだのだろうか。・・・ アンコールの声が上がり、美琴は即興の耳コぴで2曲さらに 演奏する。 美琴は観客の前で深々とお辞儀をし、さらに 口を開き観客の前で爆弾発言をする。 8月1日で退寮すること。 そして飛び級で大学院へ進学すること。 それを淡々と伝えた後、観客に謝意を言葉とお辞儀で伝える。 観客は常盤台のエースの爆弾発言に驚きに包まれるが同時に、 美琴らしいと全員が納得し、美琴の決断に対して拍手で応える。 ・・・・・・ 控室へ戻った美琴は、着替えを終え、上条と抱擁を交わす。 「当麻・・私の演奏よかった?」 「いや・・想像以上で・・びっくりした」 「ふふ・・ありがとう」 「本当に何度も聞くけど、俺でいいのか? 美琴なら、よりどりみどりだろ? 才媛でお嬢さまで、・・常盤台のお嬢様も黄色い声援を上げていたぞ そんな・・・」 「ふふ・・私には当麻しかないのよ。当麻さえ入れば私は何もいらない」 「こんな俺でも愛してくれるなら、うれしいよ美琴」 「当麻今日は寮生が私の卒業祝いしてくれけど、付き合ってくれる?」 「いいのか?お嬢様集団にこんなさえない男なんか恋人で連れ込んで?」 「いいのよ・・もう当麻は恋人だから。ふふふ・・いいかな?」 「ああ・・わかった。でも・・服は」 2人の会話は尽きない。初々しいカップルにとって時間は短すぎる。 上条に心に美琴はぐいぐいと食い込んで、居場所を拡大していく。 もう鈍感男の鉄壁のガードは脆くも崩れ始めている。 上条にとって美琴はただひとりの異性になりつつある。 ・・・・・・・ はあ・・今日は疲れた。 でも・・・・ここちよい疲れね。 美琴は今日の出来事を反芻する。 上条との距離をまた一歩詰めた。 言葉だけでなく、生体電流の観測でも上条が自分へ異性として 明らかに意識しつつあるのを観測できた。 それに最初は利害だけで始めた上条との恋愛ごっこ。 だけど・・はっきりと自分も心が上条への愛に包まれるのを 感じる。もう・・ごっこじゃない。本当の愛。 まあいい、上条当麻と私の恋愛は、原石と科学の交わりとして 世界を大きく変えていくだろう。 それがどんな結果になろうとも私は運命に抗い戦う。 そして・・今日は私の転機。 いよいよ「御坂様」も卒業だ。 子供の小さな世界でマンセーされてもスポイルされるだけだし。 もう、常盤台という中等教育の最高峰の学校教育で吸収でき得ることも 学びつくした。もう潮時だろう。高校・大学の学部という モラトリアムは時間の浪費だ。 それに14歳は世が世なら、大人扱いされてもおかしくない年齢だ。 あのステイルは14歳でイギリス清教で「天才」の名をほしいままにしている。 さあ御坂美琴、幼年期は終りよ。 私は魑魅魍魎が潜む70億人類社会の奥底へ旅立つ。 自分と彼に与えられた力の意味を知り、その目的を果たし、運命に抗うために。 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある科学の超荷電粒子砲(プラズマ・キャノン)
https://w.atwiki.jp/indexorichara/pages/1054.html
「おっ。見えて来た、見えて来た」 夜の街を歩く界刺。『学舎の園』を後にした彼は、事前に連絡したある少女に会うために蒸し暑さが覆う夜の世界を1人歩いていた。 「やっぱ、暑いな。しかも、蒸し暑い。今夜も熱帯夜かなぁ。成瀬台(ウチ)の寮って、エアコンが無いんだよなぁ。本当に学園都市にある学生寮かよって言いたくなるぜ」 カッターシャツの第1ボタンを外し、襟をパタパタさせる。 ロングコートを左脇に挟み、左手には成瀬台の制服が入っているビニール袋を持ち、歩を進める界刺。 目当ての花盛寮は、もうすぐ・・・ ドン!! 「お待たせしました、界刺さん」 「・・・・・・早いね、涙簾ちゃん」 花盛の制服を着た碧髪の少女、『シンボル』が一員である水楯涙簾がキャリーバッグを片手に現れた。 「界刺さんからの連絡を受けて、すぐに数日間に渡る外出許可を得ましたので。界刺さんの部屋に泊まる準備は、既に完了しています」 「それって、全然答えになってないよね?普通お泊まりってのは、結構な準備が要るし。 というか、俺の寮に泊まるってのはあくまで検討してくれないかって話なんだけど?」 「こういうこともあるかもしれないと思っていましたから、準備は万全でした」 「何それ!?」 ツッコミ所満載の水楯の行動に、唖然するしかない界刺。 「さぁ、早く行きましょう。・・・界刺さんの部屋に泊まるのも久し振りですね」 「・・・そうだね。そんじゃ、行こっか」 「はい」 それ以上のツッコミは許さないとばかりに界刺を促す水楯。それに根負けし、界刺は水楯と共に夜の道を歩き始めた。 「流麗が・・・。クスッ、ようやくあの娘も勇気を出したんですね」 「気付いていたの?」 「はい。というか、界刺さんが鈍過ぎですよ。・・・しかし、一度に5人から告白されるなんて・・・。その上、キスも・・・さすがですね」 「・・・気が重いけどな。これから、あいつ等が何を仕掛けて来る気かって戦々恐々状態だし」 「モテる男の宿命・・・ですね」 「・・・ハァ」 共に夜の街を歩く2人。その片割れである界刺は、同じ片割れである水楯に今日1日の出来事を全て打ち明けていた。 「次は、春咲さんですかね?」 「かもな。桜は、最近俺に容赦しなくなって来てるからな。こっちも戦々恐々だね」 「少し、苛め過ぎたんじゃないですか?」 「その反動ってヤツ?あぁ、嫌だ嫌だ」 界刺は、春咲の顔を思い浮かべる。今日のことを春咲が知れば、絶対に彼女も動く。そう思えてならない。 「・・・昨日の件ですけど」 「・・・あぁ」 水楯の声が低くなる。それを予期していた界刺も、平然と応える。 「界刺さんの分析も含めて考えると、その殺人鬼はかなり強いようですね」 「かなりって言うか、滅茶苦茶強いって感じかな?」 「・・・余り無茶しないで下さいね。いざという時は、私も参戦しますから」 「・・・俺的には、それが嫌なんだけど。『本気』を出している場面に、顔見知りが居たらやりにくくてしょうがねぇ」 「・・・それは、無理ですね。あなたを傷付ける人間は、この私が潰しますから」 水楯の声が更に低くなる。 「全く・・・。不動先輩や仮屋先輩は、何を考えているのかな・・・!?幾ら界刺さんの指示だからって、そんな危険な奴を界刺さん1人に任せるなんて・・・!!」 「真刺や仮屋様を責めないでやってくれよ?俺が無理矢理頼んだんだから」 「・・・わかっています。界刺さんは、現に無事ですし。そこまで言うつもりはありません。唯・・・」 「・・・涙簾ちゃん。“毎度”の質問だ。行くよ?」 「・・・」 「もし、俺が誰かに殺されたら?」 界刺が、水楯に問い掛ける。それは、“毎度”の質問、否、“毎度”になってしまった質問。だから、水楯も“毎度”の返答を行う。 「その誰かを殺して、私も死にます」 「その誰かは、俺が知っている奴だ。その場合は?」 「それでも殺します」 「そいつは、俺の仲間だった。さて、君はどうする?」 「関係ありません。仲間であっても殺します」 「その仲間は、涙簾ちゃんとも親しい人間だ。それでも?」 「はい。何故、界刺さんを殺した人間を生かさなければならないんですか?」 「具体的に聞くよ?真刺、仮屋様、バカ形製、サニー、桜であっても?」 「必ず息の根を止めます。邪魔する者も全て。そして、私も死にます」 蒸し暑い夜の空間を切り裂くように、冷たい風が吹き抜ける。 「・・・これで18回目かな?」 「はい」 何時しか、2人は立ち止まっていた。 「んふふっ・・・。君は変わらないねぇ。あの時からずっと。ここまで手強い女性は、後にも先にも君だけかもしれない。俺にとって、君は本当に“特別”な女性だよ」 「光栄ですね」 「別に褒めてなんかいないんだけどねぇ・・・。まぁ、以前に比べたらそのストーカー的思考も大分マシにはなって来たかな?」 「そうですね。界刺さんと共に過ごすようになってから、色んなものを見るようになりました。 流麗やサニーという後輩や、春咲さんという先輩を仲間として持つことができるようになったのは、すごく嬉しいですね」 「やっぱり、まだ完全には治っていないんだね?君の男性恐怖症は?」 「・・・はい」 水楯が患うソレ―男性恐怖症―は、彼女の過去に原因がある。彼女は、かつてスキルアウトに属する幾人もの男達に凶器で脅され、乱暴されかけた。 「んでもって、自分を含む生物の命ってヤツへの頓着も薄いままか・・・。スキルアウトに対する憎悪も変わらず・・・かい?」 「はい」 「その代わり、俺への執着が凄まじいものになった。君を助けた俺に対する・・・ね」 「・・・これでも、以前に比べれば大分マシですよ?」 「だね。あの頃は、そりゃあ凄まじかった。何せ、四六時中俺に纏わり付いて来たからな・・・君は。学校や寮にまで押し掛けて」 去年の夏休みのある日、かつて自分を乱暴しようとしたスキルアウト達を殺した―そして、正当防衛として処理された―水楯に、そのスキルアウトの仲間が強襲した。 自身男性恐怖症を患い、それにずっと苛まれて来た水楯はまたもや幾人もの男性に襲われた。 最初は、男に対する恐怖で碌に身動きも取れなかった。相手は、そんなことはおかまい無しに水楯に対して暴力を振るった。 彼女が抵抗できないことを見て取ると、男達は性的な欲求を刺激され水楯の服を破り捨てていった。 『や、やめて・・・!!やめて下さい・・・!!!』 『うるせぇ!!黙ってろ!!』 『ガハッ!!』 上半身を裸にされ、スカートも剥ぎ取られた。男達の手が、舌が水楯の体を侵略していった。 『嫌・・・嫌あああぁぁ!!!』 『へへっ!お前に殺された仲間の分だ!!しっかり、俺達を楽しませろよ!!おい!!』 『わかってる!!ほらっ!!』 『な、何っ!?・・・あ、ああああああぁぁぁ!!!』 媚薬で無理矢理性的感覚を刺激され、ローションが体に塗りたくられる。その間にも、男達の手は緩まない。 男達に体中を舐められ、触られ、握られ、噛まれ、弄ばれ。薬等も手伝って、まともな思考能力が失われつつある中、水楯の心に宿ったのは・・・憎悪。 男性恐怖症に端を発する、それは尖り過ぎた刃。当時はレベル3であった水楯の『粘水操作』。 それに必要なのは水分。自分に触れている水分。そして、今男達の手によって自分の体には水分が塗りたくられている。 『(殺す・・・!殺す・・・!!殺す!!!)』 水楯の瞳に、殺意が灯る。それに気付かない男達は、いよいよ水楯に残っている最後の下着を剥ぎ取ろうとしていた。 殺意と憎悪が混ざり合った水楯の『粘水操作』がローションを支配下に置き、水楯自身の汗や男達の唾液を含めた必殺の刃が暴漢達へ向けて繰り出され・・・ ピカアー!!!!! ることは無かった。突如として出現した閃光。それを放つ光球が、水楯の演算を中断させた。 同時に一時的な失明状態に陥り、周囲の状況が全く掴めなくなる。唯一わかったのは、自分の体を触っていた男達の手が離れたことだけ。そして・・・ 『腹が痛い。腹が痛い。もう、その辺の草むらとかで出そうかな?で、でもそんな所を誰かに見られたら・・・。 折角気に入った服が見付かったってのに。・・・グウッ!!』 水楯の視界が回復した時に立っていたのは、無駄にキラキラした碧髪の男。見れば、自分を襲った男達は全員気絶していた。 バサッ!! 『!!』 碧髪の男から、パンダとリスが凶暴化したような絵柄がプリントされたジャージ一式を放り投げられた。 ファッションに疎い水楯から見ても、絶対に着たくない部類であったそれを放り投げた碧髪の男は・・・ 『も、もう駄目・・・!!も、漏れる!!!』 『あっ・・・!!』 腹を下しているためか、猛スピードで走り去って行った。それを、水楯は呆然と見送るしか無かった。 「そういえば、あの時ってどうしてお腹を痛めていたんですか?」 「アイスの食い過ぎ。暑かったモンだから、調子に乗って食べ過ぎた」 再び歩き出した界刺と水楯は、あの日のことを思い出していた。2人が最初に出会ったあの瞬間を。 「そういや、あの時あげたジャージはどうしてるの?」 「・・・大事に閉まってあります」 「着たのはあの時1回だけ?俺がすっごく気に入ったヤツだったんだけど」 「・・・あなたのファッションセンスは、私でも理解し難いです。今あなたが着ているスーツを見た時は、『遂に、界刺さんの気が狂った』と、とても心配になりました。 あなたが正常なら、そんな一般人から見て格好いいと思われる服を身に付けるわけがありませんから」 「・・・やっぱ、君ってドSだね」 去年の夏休みにひょんなことから水楯を助ける形になった界刺は、これまた去年の夏休みの終わり頃に水楯と再会した。 自分を助けてくれた男―界刺―を、水楯が夏休み中ずっと探し続けていたのだ。自分を襲ったスキルアウトは警備員に捕まったものの、男性恐怖症は更に酷くなった。 本来ならば、男も居る外に出ようとはとてもじゃ無いが思わない。だが、水楯は恐怖を懸命に抑えながら、ずっと界刺を探し続けた。 そして、夏休みの終わり頃にようやく界刺を見付けた。彼女は、お礼も兼ねて界刺を喫茶店へと誘った。 『・・・あの時は、本当にありがとうございました』 『俺は、偶々通り掛っただけだよ。腹痛で。んふっ!』 飄々とした態度に胡散臭い笑み。水楯の第一印象は、『何を考えているかよくわからない人』というものだった。 『君も災難だったね。体の方は、もう大丈夫なのかい?』 『・・・も、もしよろしければ・・・。わ、私の話を聞いて頂けませんか?』 『ん?何?』 水楯は、意を決して界刺へ打ち明ける。自分のことを。自分が患う男性への恐怖を。何故あの時の自分が界刺へ打ち明ける決断を下したのかは、今でもよくわからない。 心の何処かで、自分のことを誰かに知って欲しいという欲求があったのかもしれない。 過去の行い―正当防衛―により学園には友達がいない水楯は、自分が抱える思いを打ち明けられる人間が居なかった。唯の1人も居なかった。 『へ~、色々大変だったんだねえ。んふっ。ところでさ、俺の服装どう思う?俺ってさ、ファッションには少しうるさくてさ~』 『・・・へっ?』 絞れるだけ振り絞った勇気でもって打ち明けた自分の思い。なのに、それを打ち明けられた側の界刺は一言だけ感想を言った後に、自分の服装について質問して来たのだ。 『ありゃ、聞いてなかったの?俺の服装はどうかなって聞いたんだけど。まぁ、いいか。 そんなことよりさ、実はこれから古着店を巡るつもりなんだ。丁度いい。偶には女性の視点を参考にしたいし、君も付き合いなよ。んふっ!』 『えっ・・・。で、でも、私はそういう流行関係には疎いっていうか・・・』 『だったら、尚更付き合いなよ。この俺が、君にファッションというものの何たるかを教えてあげるよ。あぁ、楽しみだなぁ~。んふふっ』 『(・・・な、何なの、この人。わ、私が精一杯の勇気を出して打ち明けたことを、「大変だったんだねぇ」の一言で済ませちゃった。・・・軽過ぎない?)』 拍子抜け。それ以外の感想が出て来ない。目の前の男は、今や妄想の世界へ飛んでいた。 彼にとっては、自分の過去より、これから見付ける衣服の方が重要なのだ。そして、それに自分も付き合えと言っているのだ。 『んふふ~♪んふふ~♪』 『(・・・フフッ、変な人。でも、考えてみればあんな光景を目にした人間がこうやって被害者と話しているのに、 その被害者に対して遠慮も気遣いも何一つしないというのからして、この人はおかし過ぎる。 しかも、あんな目に合った私を蔑む気も哀れむ気も一切無い。所謂、自然体で私と接しているんだわ。・・・ある意味、すごい精神力だわ)』 このやり取りの後に、水楯は界刺の古着店巡りに付き合った。界刺が語るファッションについては、何一つ同調することは無かったが。 「相変わらず、成瀬台の寮は質素ですね」 「ボロっちいとも言えるね。学園都市にある寮とは思えない貧乏さだよ」 成瀬台の学生寮に着いた界刺と水楯は、足早に歩を進める。程なくして、界刺が住む部屋の前へ到着した。 「お邪魔します」 「どうぞ」 界刺が扉を開け、水楯を中へ誘う。 「・・・また模様替えしたんですか?」 「うん。日光とかを遮るためにね。一々『光学装飾』を使ったりするのは面倒だし」 「・・・相変わらずのセンスですね。何ですか、このプードルを邪悪に染めたようなプリントは?」 「それが、いいんじゃないか。可愛いだろ?」 「ハァ・・・」 ファッション関係にうるさいせいか、界刺の部屋は割りと整理整頓されている。いるのだが、日光を遮るためのカーテンが如何ともし難い程部屋に似合っていない。 目に映る光景に呆然としている水楯を余所に、界刺は真珠院から借りたロングコートやスーツをハンガーへと掛ける。傷や埃が付かないように、服専用のカバーを被せる。 「涙簾ちゃんも手洗いとうがいをしなよ。こういうのは、日頃からこまめにやっとかないと余計な病気になっちゃうしね。最近は特に暑いから、体力も消耗しやすいし」 「わかりました」 一足先に手洗いとうがいを終えた界刺は、冷蔵庫から清涼飲料水が入ったペットボトルを2本取り出す。もちろん、自分と水楯の分だ。 ベッドに腰掛け、先に飲料水を喉へ流し込む界刺。そんな彼の耳に、ある音が聞こえる。 シュルシュル 「・・・ハァ」 界刺は、思わず溜息を吐く。手洗い等を終えた水楯が何をしているかを理解したがために。 「・・・その癖、まだ健在なのかい?」 「中学時代から、ずっとこうしてますし。この方が、体がスッキリするので」 界刺の隣に座った水楯は・・・下着しか身に付けていなかった。先程まで着ていた花盛の制服は、キャリーバッグの上に脱ぎ捨てられていた。 「花盛寮は、基本的に1人に1つ部屋が宛がわれるんだっけ?」 「そうです。なので、この『自室では下着姿で過ごす』という私の癖を知っているのは界刺さんだけです。 部屋に誰か来た時は、すぐに服を身に付けられるように何時も準備万端にしています」 水楯の癖―界刺から言えば悪癖―である『自室では下着姿で過ごす』は、例外的に界刺の部屋にも適用される。 水楯は、界刺から飲料水を貰い喉が欲する水分を流し込んでいく。 「んで、俺の部屋で寝る時は君も一緒に布団へ入り込む・・・だっけ?」 「はい。もちろんです」 「でも、今は夏だし。それに、エアコン無いから布団なんか蹴っ飛ばしてるけどな」 「大丈夫です。暑さは、私が持つ『粘水操作』で何とかします」 「・・・強情だわ、君」 そう言って、界刺はベッドへとその身を倒す。それに釣られるように、水楯もベッドに身を委ねる。 「君程強情な女性は見たこと無いよ。心底そう思う。俺の言うことにはまず従うのに、その中に自分の思いを無理矢理捻じ込んで来る」 「それは、私が『シンボル』へ加入することを許した時からわかっていたことじゃないですか」 界刺が顔を横へ向けると、そこには水楯の顔があった。水楯もこちらへ顔を向けている。 「あの時も、本当に大変だったなぁ。まさか、真刺と本気で殺し合いを行うなんて」 界刺は、水楯が『シンボル』へ加入する時のことを思い出す。 界刺に対して異常な執着を見せる水楯を危険視し、不動が水楯の『シンボル』への加入を拒否しようとした所、水楯が激怒したのだ。 そして、水楯が不動へ『粘水操作』による攻撃を仕掛けた。対する不動も『拳闘空力』で持って応戦、殺し合いにまで発展した。 最終的には界刺と仮屋が間に入ることで何とか仲裁し、界刺の薦めもあって水楯の『シンボル』入りが叶ったが、この経験から不動は水楯を完全には信用しなくなっていた。 (最近は、水楯の変化もあってようやく信用するようになった) 「『シンボル』への加入順は俺・真刺・仮屋様が最初、その後に涙簾ちゃん、バカ形製、サニー、桜の順かな。 最初は男だけだったのに、今では女性陣の割合の方が大きくなったな。まぁ、君にとっては良い環境になったとも言えるのかな?」 「クスッ、そうですね。私も流麗が加入してくれたおかげで、随分心が穏やかになりました。今じゃあ、サニーや春咲さんもいますし」 「『シンボル』へ入る前・・・真刺と殺り合った頃より遥かに酷い状態の時に、よく成瀬台に入り込んで来れたモンだと今でも思うよ。 君の行動に気が付いた俺が、仕方無く『光学装飾』でフォローしてたけど。・・・恐くは無かったのかい?」 「・・・恐かったですよ。男性しかいない学校ですし。しかも、あの頃は男性に限らず誰も信じることができなくなっていましたし。 でも・・・それでもあの時の私は界刺さんの傍に居たかった。何を差し置いても。それが、最優先でした」 夏休みも終わり、成瀬台でも2学期が始まった頃から水楯は界刺へ纏わり付くようになった。所謂、ストーカーである。 水楯自身、男性恐怖症を患ってから不登校気味だったこともあり、学園側も全く与り知らぬことであった。 夏休みの終わりに再会した界刺に、水楯は興味を持った。否、それは興味を遥かに超えた執着。自分が抱く思いを打ち明けた初めての人間に対する、それは異常な行動。 2度に渡る強姦未遂により、男性恐怖症以上の対人恐怖症に症状が悪化していた彼女の、唯一の―そして勝手に決めた―拠り所。それが、界刺得世という存在であった。 古着店巡りの際に界刺が通う高校を聞き出した水楯は、授業中にも関わらず界刺の近くに存在した。具体的には、教室に備え付けられている窓から覗くのだ。 高校1年だった界刺が所属するクラスの教室は1階にあり、しかも2学期に入ってすぐにあった席替えで窓側・一番後ろの席になった界刺が、 彼女―自分にストーカー行為を働く水楯涙簾―の存在に気付くのに時間は掛からなかった。 界刺は、ストーカー行為を止めるように何度も水楯に説得を試みたのだが、水楯は頑として聞き入れない。 逆に、水楯のストーカー行為はエスカレートし、時には寮にある自分の部屋にまで忍び込んで来たのだ。 もちろん、その時はあの界刺でも気味悪がって水楯を叩き出したが。 それ以降も、平日・休日関係無しに1日中界刺に纏わり付く水楯。この期間、彼女は花盛寮へ殆ど帰っていなかった。ずっと、野宿状態であったと言ってもいい。 ホテル等に泊まる金はあるのに、それを一切使わない。おかげでずっと風呂にも入らず、碌に食事も取らず、睡眠も取らずで、結果として次第に水楯は衰弱して行った。 それを見るに見かねて、界刺は自分の部屋に水楯を迎え入れた。これ以上は、水楯の体が持たないと判断したために。 「あの時は、君の体を俺が洗ってやったね。俺が部屋へ迎え入れた途端に、糸が切れた人形みたいにへたり込んだ君には、自分で自分の体を洗う力さえ残っていなかった。 確か、1ヶ月以上風呂に入って無かったんだっけ?女性の全裸を見たのは、あの時が初めてだったよ」 「・・・あの時は、私自身意識が朦朧としていました。肉体的にも精神的にも限界を超えていた・・・まるで夢の中を泳いでいるようなフワフワした感覚でした」 自分の部屋に入った途端にへたり込んだ少女を、界刺は仕方無く介抱した。 体も洗ってあげた。学校を休んで、不慣れな食事も作って食べさせた。1人で寝るのが恐いと言うので、一緒に寝てやった。 我儘ばかり言って来る水楯を、界刺は文句を言いながらも見捨てなかった。彼女を助けたのは自分。 偶然とは言え、自分が関わったことに対する“責任”を取る意味もあった。 寮に住む他の男にバレないように細心の注意を払いながら、できるだけ水楯と一緒に居てあげた。少女のか細い手をずっと握ってあげた。 そんな生活が3週間程過ぎた当たりから、水楯に変化が見られるようになった。 具体的には、朝起きてみると朝食が構えられていたり、『粘水操作』を用いた洗濯をするようになった。 『あ、あなたに迷惑を掛けてしまった、せめてものお詫びです』 何故そんなことをするのかと聞く度に、そうやって返答する。少しは立ち直って来たのかと、界刺は軽く考えていた。 だが、違った。それは、お詫びでしか無かった。自分の行いの異常さを自覚した少女が行う、それは“責任”を取る前段階でしか無かった。 「あの時の君は、俺が嫌うことばっかりしたね。まさか、自殺するつもりだったとは・・・夢にも思わなかったよ」 「・・・界刺さんに途轍も無い迷惑を掛けてしまった。それを自覚した私は・・・それでも界刺さんと離れるという選択肢が無かった。 でも、それだと更に迷惑を掛けてしまう。だから、自殺しようと思いました。 あなたに謝罪しながら・・・この手で自らの汚れた人生に終止符を打つつもりでした」 ある日の深夜、界刺は水楯に起こされた。彼女の手には・・・包丁が握られていた。 『ごめんなさい。本当にごめんなさい。だから・・・さようなら』 涙を流しながら自分の手首を切ろうとした水楯を、界刺が咄嗟に発生させた閃光でもって怯ませ、その隙に持っていた包丁を吹き飛ばした。 水楯が包丁を取りに行こうとするのを馬乗りになって押さえ込み、彼女の頬を引っ叩いた。 『私は・・・私にはあなたが必要なの。あなたが居ないと、私は駄目なの。私の世界は・・・あなたに染められたの』 水楯は、ひたすら泣きじゃくった。涙も鼻水も涎も何もかも垂らしながら嗚咽を漏らした。 『でも、それだとあなたに迷惑が掛かる。あなたに嫌われてしまう。そんな・・・そんなことに私は耐えられない。あなたに見捨てられたら、私は生きる意味が無い。 だったら、死んだ方がマシ。あなたに嫌われて見捨てられるくらいなら・・・私は死を選ぶ。じゃないと・・・私を私が抑えられなくなる!! あなたに執着する余りに、そしてあなたと親しい人に嫉妬する余りに、何時か私はあなたの大事な人を傷付けてしまう!! 本当は、わかっているんです。私は、あなたと付き合えるような清らかな女じゃ無いってことは。惨めで薄汚れた・・・執着に狂う救いようが無い女だってことは』 水楯と界刺の視線が交錯する。 『私は、あなたにふさわしくない汚れた女。でも、あなたが居ないと私は私でいられなくなる。殺すなら今の内ですよ、界刺さん?あなたに殺されるのなら、私は本望です』 「あの瞬間に、界刺さんが放った言葉を私は一生忘れることは無いでしょう。それ程までに、あの言葉は私の心深くまで届く閃光のような一閃でした」 『君の考えはよ~くわかった。だったら・・・君の世界をこの界刺得世が思いっ切り広げてやる!!俺の命に懸けて、君の世界を色とりどりに飾り付けてやるよ!! 言っとくが、俺の仲間は君に傷付けられる程ひ弱じゃ無ぇぞ!!だから、君の思う通りにこの世界を生きてみろ!!俺が居てやる!!俺が、君を見捨てないで居てやる!! 君の心は俺色なんだろ!?だったら、俺の言う通りにしろ!!俺に従え!!俺が、君を一人前の綺麗な女性に仕立て上げてやるよ!! このファッションデザイナーである界刺得世を舐めんなよ?君も見ただろ!?俺の偉大なファッションセンスの数々を!!大丈夫だ!!全て俺に任せろ!!!』 「・・・!!!」 一気に捲くし立てた熱い思いが篭った界刺の言葉を、己が心にまで響かせた水楯は一言・・・ 『・・・・・・嫌です』 拒否の言の葉を発する。 『えっ』 『・・・それだけは嫌です。あなたのファッションセンスに私の心が彩られるなんて、考えただけでも背筋が悪い意味でゾクゾクします。絶対に嫌です。お断りします』 『・・・君ぃ。おりゃ!!』 『ッッ!!い、痛い・・・!!』 ムカっと来た界刺は、水楯の両頬を思いっ切り抓る。 『さっきまで言ってたことと全然違うじゃねぇか、あぁん?君の心が俺という存在に染められたのに、何で受容した側の君が拒否ってんの?』 『痛たた!!だ、だってあなたのファッションセンスって、酷いを通り越して滑稽という・・・』 『おりゃあ!!』 『痛たたたたたたた!!!』 尚も水楯が口答えするので、抓る指へ更に力を込める界刺。 『んふふ~♪んふふ~♪』 『だ、だから・・・あなたに染められたけど、あなたのファッションセンスに染められたわけじゃあ・・・痛い痛い!!』 『アハハ。アハハ。んふふ。んふふ。グヘヘ。グヘヘ』 『も、もう!!止めて下さ・・・ッッ!!!』 それは、一瞬のことだった。界刺が、水楯の顔を自分の胸へ抱く。 『・・・君は強情だね。自分のことばっかり俺に押し付けて。少しは、俺のことも考えてよ。俺は・・・今の君を嫌っていないんだからさ』 『!!!』 『そりゃあ、自殺を試みるまでの君は嫌いだったけどさ。今は何でかそこまで嫌いじゃない。きっと、君の本音みたいなのがようやく見えたからかな』 『界刺・・・さん・・・』 『言ったろ?俺が、君の世界を飾り付けてやるって。なら、君も努力しなきゃいけない。誰のためでも無い、自分のために。 前もって言っとくけど、俺に全て押し付けちゃ駄目だよ。あくまで、君の心だ。君の世界だ。だから・・・死ぬなんて言うなよ。 折角俺が慣れない家事仕事をしてまで頑張った苦労が、全部水の泡になっちゃうじゃないか。 それこそ、俺に対する裏切りだよ?君は、俺を裏切るの?君は、俺が嫌いなの?』 『う、裏切りたく・・・無い!!嫌いなんかじゃ・・・無い!!あ、あな、あなたを・・・あなたが・・・狂おしい程までに愛おしい!!!』 『だったら、生きてくれよ。俺が悲しくなっちゃうじゃないか。偶然でも君を助けた俺の過去を・・・お願いだから否定してくれるなよ、涙簾ちゃん?』 『!!!』 『涙簾ちゃん』。初めて自分の名前を呼んでくれた。その言葉が・・・何よりも嬉しかった。自分が抱く嫉妬も憎悪も執着も悲しみも・・・何もかも超越した言葉。 『ううぅ!!うううううぅぅぅ!!!!ううううううううううぅぅぅぅ!!!!!』 『よしよし。偶には、思いっ切り泣きゃあいい。その感じだと、誰にもそうやって弱音を吐き出したことも無かったんだろ? 俺の胸くらいなら、何時でも貸してやるよ?だから・・・心に溜め込んだモン全て吐き出しちまえ!!』 『うううううううぅぅぅ!!!!ううううううううううぅぅぅぅ!!!!!』 この出来事の後に、水楯は界刺に対するストーカー行為を止めた。界刺が『シンボル』への加入を薦めたからである。 不動と殺し合いを行うという予想外な事態を経て、水楯は『シンボル』の一員として界刺と共に過ごすようになった。 『シンボル』の一員として過ごして行く中で、少しずつ変わっていければいい。そう界刺は思い、また水楯も少しずつではあるが良い方向へ変わって行った。 新たな仲間も増え、『シンボル』として様々な活動を行い、結果今に至るのである。 「・・・やっぱりそれで寝るの?」 「はい。界刺さんには、もう私の体は全て見られていますから。今更恥ずかしくも無いです」 もう夜も遅く、界刺自身も疲労が溜まっていることもあって早々に寝ることにしたのだが、 「『寝る時は素っ裸』・・・ね。裸で寝るのって気持ちいいのか?俺にはわかんない感覚だわ」 ベッドの上に座る水楯を見ると、どうしても及び腰になってしまうのだ。何故なら、今の彼女は下着すら身に付けていないのだから。 ストーカー時代以降、何度も目にするようになった癖。だが、久し振りということもあってか界刺もほんの少しだけ意識してしまう。 「今の界刺さんは、女性に発情されないんですよね?だったら、何の問題も無いですよ。さぁ」 「おっ!?」 全裸の水楯に手を引かれ、彼女の隣に尻餅を付いてしまう界刺。 「・・・!!」 窓から入る月明かりに照らされた水楯の裸身は、妖艶とでも言うべき雰囲気を放っていた。 「・・・胸。相変わらず小さいね」 「・・・はい。流麗にも負けていますからね。というか、『シンボル』の中で胸が大きいのって流麗だけですね」 「そういや、そうだな。胸の大きさ順で言えば、バカ形製→涙簾ちゃん=桜→サニーって具合だろうね」 「春咲さんと同じくらいなんですか?へぇ・・・。あの時は、『光学装飾』で私達からは界刺さんと春咲さんの姿は見えなかったですから、 私自身確認はできていないんですけど」 「・・・やっぱ同じくらいだな。ちょい失礼」 「あっ。うんっ・・・!!ハァ・・・!!」 「うん。触り心地も似たようなモンだな」 「界刺さん・・・。触るんでしたら、もう少し早く言って下さいよ。私にだって、心の準備というものが・・・」 「何言ってんの。介抱してあげた頃の君は、嫌がる俺の言うことガン無視で自分の体を押し付けて来たじゃないか。 もう、君の体を見るのも触るのも慣れ切っちゃったよ。さっきは久し振りだったから、ほんのちょっと意識したけど。 しかも、『薄汚れた私の体をあなたの手で・・・』なんてどっかの漫画の台詞みたいなのを、恥ずかしげも無く囁いて来るし。それっ!」 「ッ!!ハァ・・・!!ングッ・・・!!そ、それは、私が愛読している少女コミックにあった台詞ですね。 背徳感溢れる言葉だったので、私の中にも印象深く残っていたんだと思います。ハァ・・・!!ハァ・・・!!も、もう・・・いいです・・・!!」 「ふぅ・・・。今時の少女コミックって、一体どんなモノが描かれてるんだ?・・・もしかしたら、女性の裸を見てあんまり動じなくなったのも、君の影響かも。 だから、あの発情した雌2匹による“女”地獄にも耐え切れたのか?・・・あんまり嬉しく無い影響だな」 「よかったじゃないですか。プレイボーイの必須項目ですよ?ちなみに、そのコミックは今でも愛読しています。 私も、色々と興味が出てきたので。背徳・・・淫猥・・・退廃・・・いいですよね。もちろん、妄想の中だけですけど」 「・・・ハァ。やっぱ、普段物静かなタイプは過激なのかねぇ。一々指摘すんのも疲れるよ。ハァ・・・」 界刺は、水楯への指摘を中断する。どうせ、今の水楯には何を言っても碌に聞かないことはわかっている。普段とは、まるで態度や雰囲気が違う碧髪の少女。 ちなみに、先程の“行為”は水楯の男性恐怖症を和らげて行くために、界刺と水楯が合意の下で行っているものである。 水楯が界刺の部屋に泊まりに来る理由の1つでもあるこの“行為”は、彼女自身が男性へ発情しなくなったわけでは無いことから、 水楯の方から界刺へ提案して来たことである。 「・・・嫉妬とかしないの?俺が何人もの女性に告白されて、キスまでされたんだよ?」 界刺は、試しに聞いてみる。答えが判り切っている問いを、敢えて。 「・・・不思議なくらい、そういう感情が湧かないんです。以前の私なら、そういう感情が幾らでも湧いたんでしょうけど。 きっと、あなたが私の心に居るからだと思います。私の心を飾り付けてくれるあなたが、“ここ”に居るのがわかっているから・・・私は揺るがないんだと思います。 だから・・・“ここ”に居るあなたを脅かすもの全てを、私は排除します。私の命に懸けて」 予想通りの回答。判り切っていたが、改めて聞くとやはりと思ってしまう。この水楯涙簾という少女が、途轍も無い頑固者だということが。 「ハァ・・・。こりゃあ、ますます死ぬわけには行かなくなったぜ。何せ、俺が死んだらもれなく1人追加って流れだからな。下手したら、1人じゃ利かなくなる」 「頑張って下さい」 「気軽に言ってくれるぜ、全く」 「大丈夫です。死ぬ時は一緒ですから」 「強情な女め。えいっ!」 「痛っ・・・!デコピン・・・!」 「・・・・・・寝よっか?」 「・・・はい。じゃあ、胸をお借りしますよ?」 「・・・暑くなんない?」 「『粘水操作』で、この部屋の温度は下げていますから大丈夫です。・・・久し振りだなぁ・・・界刺さんの胸で寝るのは」 界刺はシャツ1枚の半ズボン、水楯は一糸纏わぬ姿で布団の中へ入り込む。まるで、恋人同士がこれから性行為をするかのような姿。 しかし、2人に限ってはそうはならない。片や女性不信真っ最中の身、片や男性恐怖症が完治していない身。だが、それでも肌を重ね、温もりを感じることはできる。 「・・・明日の朝食は何がいいですか?」 「そうだね・・・。冷蔵庫の中身を考えると、スクランブルエッグと焼き立ての食パンがいいかな?あぁ、ゆっくりでいいよ?俺も、ぐっすり眠りたいし」 「わかりました。そういえば、朝練の方は?」 「とりあえず、少し休むつもり。ちょっと集中したいからね」 「そうですか・・・。(ハグッ)」 「・・・密着し過ぎじゃない?胸が押し付けられてるんだけど?シャツの上からでも、先端にある“モノ”を感触として感じちゃうんだけど? というか、俺の脚を君の股で挟んで来るな。・・・本当に男性恐怖症かよ?俺みたいに、異性を異性として見なくなったわけじゃ無いよね?」 「・・・久し振りに界刺さんと一緒に寝るんですし、いいじゃないですか。しかも、さっきは散々私の体を弄んだんですし。 これも“行為”の一環です。別に、優しくしてくれても罰は当たりませんよ?」 「それ、全然理由になってないよね?それに、散々って言う程俺は君を弄んだつもりは無いんだけど。 君から提案して来た“行為”の通りに、何回か胸に触れて揉んだだけじゃないか。何で、俺に罰が当たる当たらないの話になってんの? 今なんて、君の方から俺に無理矢理押し付けて来てんじゃねぇか。俺以上の“行為”を、君がしてどうすんの?・・・何か、今日はやけに迫って来るね。どしたの?」 「・・・・・・」 水楯の“行為”に、界刺が訝しむ。対する水楯は、黙ったまま界刺の胸に顔を埋めている。 「君・・・。もしかして、もう男性恐怖症が治ってるんじゃあ・・・。それに託けて、俺に甘えて来ているんじゃあ・・・」 「・・・・・・」 「・・・俺が何人もの女性に告白されて、キスまでされたことを気にしているんじゃあ・・・。嫉妬はしなくても、内心では悔しくて悔しくて堪らないんじゃあ・・・」 「・・・・・・(ガリッ!)」 「痛っ!!お、俺の肩を噛むんじゃ無ぇ!!」 「・・・・・・(ペロッ)」 「ビクッ!!な、舐めるのも禁止!!」 「・・・・・・(プク~)」 「膨れっ面しても、駄目なものは駄目。そもそも、俺って昔から君を恋愛対象として見ていなかったし。君の場合は、裸を見た所で発情もクソも無いし」 「・・・・・・(シュン)」 「・・・まぁ、最近はそうでも無かったんだけどな。女性不信状態になる前の、ほんの一時だけだったけど。 女性にモテたいと思って動いて、結果筋肉ダルマに追っ掛けられる羽目になったけどね。 あれは、君のストーカー時代を思い出させるかのようだったよ、うん。終業式があった日には、サニーにも似たようなことをされたし」 「(パアァー!!)」 「ハァ・・・。で、結局はダンマリなのね。本当に、強情で我儘な娘だこと。 『シンボル』に入って来る女性は、全員頑固者なのか?・・・俺が狼になってもいいのかい、涙簾ちゃん?」 「大丈夫です。界刺さんって、その手に関しては割と奥手ですから。一歩引いてしまうタイプですから。 特に、今の界刺さんは5人もの女性から告白されている身ですから、迂闊なことはできないでしょう?だから、私は安心してこの体をあなたに委ねることができます」 「・・・・・・それって、男としてどうなんだろ?ハァ・・・」 「界刺さん。腕枕して下さい。この体勢のままで」 「・・・世話の掛かる“女王”様だ」 「“激涙の女王”。クスッ、カッコイイ渾名ですよね。私の名前の一部から取って名付けてくれたんですよね。界刺さんのセンスも、全てが駄目じゃ無いんですよね。 私、すごく気に入っていますよ。さ、早くして下さい。“女王”の命令は絶対ですよ、界刺さん?」 「(・・・気紛れ・思い付き・デタラメの3拍子で名付けたなんて、こりゃあ絶対に言えないな。 それと、“これ”はバカ形製達には口が裂けても言えねぇな。じゃないと、あいつ等まで迫って来そうだ。ハァ・・・)」 この後もブツクサ言い合いながら、しかし2人は次第に睡魔の毒に冒される。こうして、ようやく界刺が駆け抜けた激動の1日が幕を閉じたのである。 continue…?
https://w.atwiki.jp/frinfo/pages/17.html
住民側の面白い反応をいくつか引用します。 203 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/04/14(水) 15 15 20 ID XNaUg9K0O [1/3] お前ら一体何様だよwww 無いなら無いで今まで通りで来たら来たでktkrワッショイでいいじゃんwww とりあえずみんな落ち着いて待とうぜwww 冷静を装っていますけど、wを付ける事によって感情をごまかしています。 また、落ち着いていない状況かどうかを見極めるには、ある程度スレに張り付いていないといけないわけで、 彼もまた落ち着いていない人の一人と言えます。 一行目に信者特有の擁護をすかさず入れている辺り抜け目ありません。 この土壇場で公開に支障をきたされては信者としても困りますからね。 214 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/04/14(水) 16 37 28 ID p6xif8zJ0 [4/4] いや、毎回レベルは上がってる 突然デザイナーが逃げたりプログラマーまで逃げたり 3月発表予定が実は夏発表予定だったりMITだったりFLASHで遊んだり 次は何が出てくるか楽しみだ 夏発表は最初から言っているのでともかく、それ以外のタイミングの良さは確かに不自然で、 それを皮肉った良いレスだと思います。 224 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/04/14(水) 20 11 13 ID T0EsCC/a0 ここの内容そっくりそのまま伝えられてるかもしれないんだぜ? 書きすぎ注意だ。 そうだとしたらそれは単純に通訳の人の性格が悪いです。 わざわざ気分が悪くなるような文章を、あろうことか開発している方に告げ口して モチベーションを意図的に下げているわけですから。 と言うかこんな書き方しないで<俺が見ていて不快だから否定的なレスはするな>くらい書けば良いと思います。 248 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/04/15(木) 08 32 07 ID FfSKY8p7P 実は日本語訳の人が外人に釣られてて 更に俺らもおまけに釣られてたりしてな 可能性として全く否定出来ません。 通訳の人は留学中に知り合ったと言っていますが、友好度合いがはっきりしませんし、 向こうの言っていることを通訳係の人が勘違いしていると言うのもありえます。 260 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/04/15(木) 12 55 53 ID UovGXllH0 [2/2] 25 :[名無し]さん(bin+cue).rar:2010/04/13(火) 20 57 54 ID /GT5L9Y00 あーもう!まじできれちゃうよ?き・れ・ち・ゃ・う!意味わかる?早くしろよ。全裸で待機してるのが馬鹿みたいじゃねぇか。 (省略) 257 :[名無し]さん(bin+cue).rar:2010/04/15(木) 12 30 05 ID lY3w5LZV0 つうかよーまじで来るとか期待させんじゃねーよ。まじイラついてんだよこっちはよー。何回FRで釣られたとおもってんだ糞野郎。 昨日なんかイラつきすぎて冷蔵庫ぶっ壊してんだからな?まじ腹たつわー。早くうpしろって言ってんだよ! FRは釣りだから期待せずに二度とこのスレに来ないでね☆-(*ゝω・)vきゃるん♪ アンチより信者、荒らしより自治厨、当事者より他人がやかましいのはどこでも同じのようです。 IDを書くだけならまだしも書き込みを全て羅列して、最後に顔文字を付けている辺り相当憤慨しているようです。 顔文字によるごまかしがごまかしになっていません。 329 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 02 19 26 ID tKuxv7Q00 どこぞの知らない人なら信用しないが、あんだけやってくれたコンプたんがやってるんだから、 俺は最後まで信用する。釣りだとか言ってる奴はコンプ削除しろよ。 信者のいつもの擁護に見えますが、面白いのは このレスのすぐ下で1~16thのコンプをアップロードした本人がレスしている事なんです。 <尻コンプをうpした人と今までのコンプをうpした人は別人です> ※通訳の人は尻コンプのみ コンプたんという名称は1~16thコンプの人のあだ名なので、この方の壮絶な勘違いはとても惨めで面白いです。 347 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/04/16(金) 15 36 36 ID QDAiGL7P0 こんぷたんは前からトリつけてなかったけどな…w とりあえず今はFRに対しては出てくればラッキー程度に考えて 向こうのプログラマをヨイショしつつマターリ待ってた方が良いな 下手に機嫌損ねてしまったら本当に釣りになりかねん… 何故スレの住民がヨイショする必要があるのでしょうか。 伝えるかどうかは通訳の人次第です。 また、プロジェクトFRが実在するならそれはどうあっても<釣り>にはなりません。 408 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/06/28(月) 18 12 16 ID UjM1JSxk0 正直尻の人の言うFRには期待してないけど、新作のBMSには多大な期待を寄せています 409 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/06/28(月) 20 34 48 ID YPeBu2zL0 [1/2] 酉つけて「FRは釣り」って言ってただろ 410 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/06/28(月) 20 42 15 ID ge5WdjVt0 お前がそう思うんならそうなんだろう お前の中ではな 412 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/06/28(月) 21 57 21 ID h3E4sPIm0 釣り発言したのは最初の数文字が合ってただけの偽物だっただろ 本人的にはプログラマとデザイナーが云々の話の末に、 自分も騙されているかもしれないから期待しないで待っていてくれで終わった気がするぞ 413 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/06/28(月) 22 01 32 ID Tqq6tv3u0 [1/2] 前スレより 992 名前: ◆fLMAzJg45c [sage] 投稿日:2010/05/12(水) 13 44 34 ID e7mhNeRn0 992ならFRは釣り 414 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/06/28(月) 22 46 28 ID igOkPxMv0 >>4412 たしかにその流れで今は止まってるな >>413 それがどうした? 415 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/06/28(月) 22 57 58 ID YPeBu2zL0 [2/2] どうみても本物です 416 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/06/28(月) 23 03 41 ID Tqq6tv3u0 [2/2] >>414 いい加減現実見ろよ糞野郎っつってんだよ 418 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/06/29(火) 03 12 11 ID yaHipa6Z0 黙っている事が一番だと気付け 419 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/06/29(火) 09 41 34 ID JQkMNaUQ0 早漏多すぎだろ 釣りだろうが釣りじゃなかろうが黙って待ってろっての スレでは未だにFRの話題が出ては信者が擁護するという流れが繰り返されています。 特に<作者・あるいは通訳の人の機嫌を損ねては俺らが困る>といった旨の内容が目立ちますね。 正論を突き付けられても、スレの空気を作者寄りにしておきたいという異常な程強い気持ちがとても気持ち悪いです。 ご機嫌伺いをしておかないと、いざという時に恩恵にあずかれなくなるという信者の敬虔な心構えから来るものでしょう。 これら以外にも、否定的なレスには漏れなく罵倒がくっついてきます。 信者の方々はお勤めご苦労様です。スレを監視するのは疲れるでしょうが頑張ってくださいね。 そして 388 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[] 投稿日:2010/04/20(火) 00 29 08 ID CWLYxxgj0 ?2BP(1) sssp //img.2ch.net/ico/anime_monar04.gif 大急ぎでページ作ったんよ。 雑だけど許して欲しいんよ。 プレイヤー自体のクオリティも雑だけど許して欲しいんよ。 http //reimaa.client.jp/netbms.html 389 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/04/20(火) 00 32 45 ID Lu2Z0MMHP hspって結構使えるんだね 390 名前:[名無し]さん(bin+cue).rar[sage] 投稿日:2010/04/20(火) 00 52 06 ID trGPefAO0 さんざんFRに振り回されてここに来て新しいBMSプレイヤー公開するとかまさかだな このタイミングで新プレイヤーが公開されました。 何とも皮肉が効いていて良い手法だと思います。 プレイヤー自体はネット対戦機能を主としたHSP製のもののようです。
https://w.atwiki.jp/index-index/pages/3178.html
ア行 有冨春樹(ありとみはるき) カ行 学園都市研究発表会 甘味栄華(かんみえいが) 草壁優美(くさかべゆみ) ケミカロイド計画 サ行 桜井純(さくらいじゅん)(未編集) ジャーニー スタディコーポレーション(未編集) タ行 幽体拡散(ディフュージョンゴースト) ハ行 フェブリ マ行 斑目健治(まだらめけんじ)(未編集)
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/2769.html
前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある幼馴染の幻想殺し 序章 ⑤同棲開始 「よーし、これで全部だな」 上条は大きめなダンボール箱を部屋の中に運び込むと、額に掻いた汗を拭う。 すると美琴が冷たい麦茶を持ってきてくれた。 「ご苦労様」 上条は美琴から麦茶を受け取ると一気に飲み干す。 「しかし、今日からここで暮らすのか。 イマイチ実感が湧かないな」 上条は旅掛と美鈴と対面した その日の内に退寮届けを提出し、 三日後の今日になって引越しの当日を迎えた。 家具は予め備え付けられており、引越しの荷物は基本的な生活用品だけだった。 だから引越し業者などには依頼せずに、自分達で引越しの準備を全て行ったのだった。 「何だかこうやって二人で作業してると、新婚さんみたいね」 「ああ、そうかもな」 すると美琴は上条の隣に並んで上条の腕を抱きしめる。 「どうした?」 「えへへ、今日から当麻とずっと一緒にいられると思うと嬉しくて」 美琴はそう言うと、上条の肩に頬ずりしてくる。 とても最近までアンタとか馬鹿とか言って、 電撃を放ってきた人間とは同一人物に思えない。 (まあ、どっちの美琴も俺の可愛い妹分には違いないんだがな。 でも恋人なのに、いつまでも妹扱いはどうなんだろう?) 上条がそんなことを考えていると、ある重大なことに思い至った。 (そいえば、俺達って告白とかしてないんだよな。 告白みたいなものはしたけど、お互いのことを好きって伝えたこともないし… 何かこのままグダグダな関係が続いていくのも良くない気がする) そこで上条はせっかく同棲を始める初日なので良い機会だと思い、 腕に抱きついている美琴に向かって言った。 「なあ、美琴?」 「何、当麻?」 「俺達って一応 恋人なんだよな?」 「う、うん」// 「美琴の中で俺は恋人なのか それとも兄みたいな存在なのか… 正直に話してみてくれないか?」 「え?」 「美琴がどんな風に思ってたって別に構わないんだ、 美琴が俺にとって大切な存在のことに変わりはないから… ただ俺の気持ちを無理強いして美琴を傷つけることはしたくないんだよ」 「…えっとね、学園都市で再会してから やっぱり異性として当麻のことが気になってたんだと思う。 でも当麻が戦ってる姿を見て昔のことを思い出して、 昔のお兄ちゃんとして慕ってた気持ちも混ざりあったの。 だから異性としても もちろん大好きなんだけど、 どうしてもお兄ちゃんって想いも抜けなくて… ゴメンね、こんな半端な気持ちじゃ困っちゃうよね」 「いや、俺も正直 美琴のことを妹として見ちゃってる部分があるんだ。 だから無理に今の関係を変える必要はないと思う」 「…うん、そうだね」 「ただ一つだけ美琴にしっかり伝えておきたいことがあるんだ。 俺は美琴のことが好きだ、何よりも大切にしたいと思ってる。 まだ頼りない部分がたくさんある俺だけど、 美琴のことを一生守ってあげたいと思ってる。 だから美琴も俺のことを傍でずっと支えてくれないか?」 「ふふ、何だかプロポーズみたい」 「わ、悪い、重かったか?」 「ううん、凄く嬉しい。 私も当麻と同じ道を当麻の隣で歩き続ける。 嬉しい時も辛い時もずっと一緒だから」 そうして上条と美琴は唇を重ねる。 たった数秒の出来事だったが互いの気持ちを確かめ合うには十分だった。 「私は当麻のことを絶対に離さないから、覚悟しといてね!!」 美琴はそう言って上条のことを抱きしめる。 「それは、こっちのセリフだ」 上条もそう言って、美琴のことを抱きしめ返すのだった。 そんな二人が仲良く手を繋ぎ寝室に向かって、 置いてあるダブルベッドを見て悶絶するのは この後すぐのことだった。 こうして幼馴染の少年と少女の恋人としての物語が本格的に幕を開けた。 ここから始まるのは少女の罪を、少年の不幸を嘆く物語ではない。 少年と少女の道が再び交わり一つとなった幸福へと続く道を歩んでいく物語… 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある幼馴染の幻想殺し
https://w.atwiki.jp/marupojipu/pages/278.html
17 名前:名無しさん@占い修業中 投稿日:2013/09/12(木) 02 24 55.29 ID w/NLP6hS 個人的に 力量=謝罪=とあるオッサン と思っている 出現パターン、文章パターン、非常に残念な日本語力、 ファビョると連投が止まらなくなる癖、 いざ負けそうになると論点すり替えで人格攻撃、 自身が依頼する時はアウェー戦はせず執拗にホームに誘う などなど、同一人物くさい共通項がある 時系列的に最も初期に登場した謝罪も、 過疎で機能していないスレに誘おうとリンク張って媚びてた (ただしタゲられた占師は引っ掛からずww) 勧誘対象にタゲったコテハン占師を「コテハン+占師」と表記する癖は、 力量の他に見掛けない表現なんすよ